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山陰地方(読み)サンインチホウ

百科事典マイペディアの解説

山陰地方【さんいんちほう】

中国地方のうち,中国山地の分水界以北をさし,鳥取島根2県と,山口県の北部に当たる。日本海に面し,平地は少なく,出雲地方が最も早く開けたが,早くから山陽地方が東西の交通路に当たり,山陰はその発展から取り残された。温暖少雨の山陽に対し,冬寒冷多雪。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんいんちほう【山陰地方】

中国山地の北側,日本海に面する地方をいい,狭義には鳥取・島根両県を,広義では京都府や兵庫・山口両県の北部を含む。名称は古代の地方行政区画,五畿七道の一つである山陰道に由来し,旧丹波,丹後但馬因幡伯耆,出雲,石見隠岐の8ヵ国を指す。古代出雲は日本でも最も早く開けた地方の一つで,銅鐸39個が一括埋納されていた島根県大原郡の〈加茂岩倉遺跡〉の謎は測り知れない。しかし,瀬戸内海山陽道を北九州や大陸との文化回廊として重視した大和政権下では発展から取り残されていた。

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大辞林 第三版の解説

さんいんちほう【山陰地方】

中国地方のうち、中国山地より北の地域。鳥取・島根の二県と山口県の北部。兵庫県と京都府の北部を含めることもある。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔県域外〕山陰地方(さんいんちほう)


本州西端部、中国山地北斜面の日本海に面した地方。古代の五畿七道(ごきしちどう)の山陰道に由来するが、現在では鳥取・島根両県をさすことが多く、中国山地南斜面の山陽地方に対する。自然地理的には、東は京都府・兵庫県の北部、西は山口県北部を含めることもある。古代出雲(いずも)文化が繁栄した地。江戸時代まで蹈鞴吹(たたらぶ)きや石見(いわみ)銀山が知られたが、明治期以降は工業化が遅れた。農業面でも長く水稲単作地帯だったが、鳥取県の砂丘地帯ではナシ・ナガイモ・ラッキョウ・スイカなどの商品作物栽培に転換した。大山(だいせん)・三瓶(さんべ)山ほかの火山や海岸美に恵まれ、三朝(みささ)温泉・皆生(かいけ)温泉・玉造(たまつくり)温泉などの大温泉が湧出(ゆうしゅつ)する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

山陰地方
さんいんちほう

中国地方の日本海沿岸の鳥取県、島根県および山口県北部を含む地域をさし、瀬戸内側の山陽地方と対する呼称。京都府や兵庫県の日本海沿岸まで含めることもある。古代の山陰道は、丹波(たんば)、丹後(たんご)、但馬(たじま)、因幡(いなば)、伯耆(ほうき)、隠岐(おき)、出雲(いずも)、石見(いわみ)の諸国がこれに属し、出雲は神話時代から山陰地方の中心として特色ある文化圏を形成していた。
 中国脊梁(せきりょう)山地の北斜面を占め、東西に細長い地域で、出雲平野や宍道(しんじ)湖を抱く島根半島付近のほかは単調な海岸線が続く。第四紀火山の大山(だいせん)(1729メートル)や三瓶山(さんべさん)、青野山などが噴出し、皆生(かいけ)、玉造(たまつくり)など各地に温泉が湧出(ゆうしゅつ)する。日本海式気候に属し、冬は北西季節風の影響で、北陸地方ほどではないが、雪の日や曇天が多い。
 山陽地方に比べて人口密度が低く、第一次産業がおもで、ナシの栽培やナガイモ、ラッキョウの特産で知られる砂丘農業の先進地である。一方、工業化は後れており、都市も分散的で少なく、人口10万以上は、近世の城下町から発展した県庁都市の鳥取と松江、新産業都市の米子(よなご)、平成の合併を経ての出雲市だけである。東西に単線の山陰本線が走り、因美(いんび)、伯備(はくび)、山口などのJRの陰陽連絡線があり、中国縦貫自動車道に結ぶ道路網の開発が進められている。[三浦 肇]

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