ナサーイー(その他表記)al-Nasā`ī

改訂新版 世界大百科事典 「ナサーイー」の意味・わかりやすい解説

ナサーイー
al-Nasā`ī
生没年:830-915

ハディース六書の一つ《スナンの書Sunan al-Nasā`ī》(別名《al-Mujtaba》)を著したハディース学者。各地を旅行して伝承収集に努めた。晩年ダマスクスに居住したが,反ウマイヤ朝の弄言が災いして民衆殴打を受けるはめとなり,重傷のままメッカに運ばれ死去したといわれる。51部門に及ぶ彼のスナン集には,イバーダート(神への奉仕)の事項が多いが,終末観や教友伝のたぐいは採録されていない。
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関連語 磯崎

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナサーイー」の意味・わかりやすい解説

ナサーイー
al-Nasā `ī, Abū `Abd al-Raḥmān `Āḥmad ibn Shu `ayb

[生]?
[没]915
イスラムのハディース (伝承) 学者。6つの公認伝承集のうちの一つ『伝承集』 Sunanの著者アリー家好意を寄せ,反ウマイヤ朝の感情をもっていたために,ダマスカスあるいはラムラ迫害を受けて没し,メッカに葬られた。

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