はかり(秤)(読み)はかり

百科事典マイペディア 「はかり(秤)」の意味・わかりやすい解説

はかり(秤)【はかり】

物体の重さまたは質量を測る装置の総称。てこを利用し標準物体(分銅)の重さと釣り合わせ質量を比較測定するてんびん天秤)・さおばかり竿秤)・台ばかり等と,弾性を利用し重さを測るばね秤に大別される。電気抵抗の変化や光学的表示法を利用する特殊なはかりや,浮力を利用し流体の密度を測る浮秤・ガスてんびん,重さ以外の力を測るトーションバランス等もある。 はかりがいつごろから使われたのかははっきりしていないが,エジプトでは前5000年ごろと推定されるてんびんざおが発掘されているし,また古代から〈裁き〉と〈正義〉の象徴とされていたことからも,その起源の古さがわかる。日本では《新撰姓氏録》《抹桑略記》に,舒明(じょめい)天皇のころはかりの制が定められたとの記事もみえる。時代は下るが江戸時代には京都と江戸に秤座が置かれ,はかりの製作・販売・修補の独占権が与えられていた。
→関連項目つりばかり(秤)

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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