ハマニガナ(読み)はまにがな

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハマニガナ」の意味・わかりやすい解説

ハマニガナ
はまにがな / 浜苦菜
[学] Ixeris repens (L.) A.Gray

キク科(APG分類:キク科)の多年草。柔らかく肉質で白い地下茎が長く砂中をはう。互生する葉が砂上に出て、一列に並ぶ。葉は厚く、深く3~5裂し、イチョウの葉に似るので、別名ハマイチョウともいう。茎や葉を切ると、白い乳液が出る。5~7月、短い花茎を出し、ニガナに似た、黄色で径約3センチメートルの頭花を数個つける。小花は舌状花のみからなる。果実は比較的重く、白色冠毛があるが、あまり飛ばない。海岸砂地に生え、日本および東アジアに広く分布する。

[森田龍義 2022年3月23日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハマニガナ」の意味・わかりやすい解説

ハマニガナ(浜苦菜)
ハマニガナ
Lactuca repens

キク科の多年草で,日本全土をはじめ,アジアの冷温帯から熱帯までに広い分布をもつ。好んで海岸の砂地に生える。茎は長く地中をはい,葉だけを地上に出す。葉は互生し,長い柄があって質は厚く,葉形は変化が多い。夏に 10cmほどの花茎を出して,直径 2cm以上の黄色の頭状花を開く。痩果は長さ約 6mm,冠毛は白色である。

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