日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハマベンケイソウ」の意味・わかりやすい解説
ハマベンケイソウ
はまべんけいそう / 浜弁慶草
[学] Mertensia maritima Gray subsp. asiatica Takeda
ムラサキ科(APG分類:ムラサキ科)の多年草。茎はよく分枝して地上をはい、群がって生える。葉は互生し、長楕円(ちょうだえん)形、粉白を帯びた緑色で、質は厚い。7~8月、総状花序をつくり、青紫色の5弁花を開く。海岸の砂地に生え、本州北部、北海道、および朝鮮半島、ウスリー、樺太(からふと)(サハリン)、千島、アリューシャンなどに分布する。名は、ムラサキ科であるが粉白を帯びた葉の感じがベンケイソウの類に似ることによる。
ハマベンケイソウ属は分果の外側が肉質または膜質になる。世界に約20種、日本に2種分布する。
[高橋秀男 2021年7月16日]