バルディーニ(その他表記)Baldini, Antonio

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バルディーニ」の意味・わかりやすい解説

バルディーニ
Baldini, Antonio

[生]1889.10.10. ローマ
[没]1962.11.6. ローマ
イタリアの小説家,評論家。『トリブーナ』『コリエーレ・デッラ・セーラ』紙の文芸批評を担当し,1931年から没年まで『ヌオーバ・アントロジーア』の編集主幹をつとめた。『ロンダ』 La Ronda誌創刊者の一人でもある。前衛運動の盛んな風潮のなかにあって,常に古典への復帰を唱えた。主著『生れ変れば…』 Se rinasco (1944) ,『19世紀末』 Fine Ottocento (47) ,『アリオストとその周辺』 Ariosto e dintorni (59) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バルディーニ」の意味・わかりやすい解説

バルディーニ
ばるでぃーに
Antonio Baldini
(1889―1962)

イタリアの作家。ローマに生まれる。『ボーチェ』誌とともに育ち、のちに『ロンダ』誌同人となる。古典に通じ、とくにアリオストに関する研究論文を残している。該博でかつ機知に富んだ文体をもつ彼の代表作は、第一次世界大戦の体験から生まれた『私たちの煉獄(れんごく)』(1918)であり、さらに、主人公寓話(ぐうわ)的冒険物語『ミケラッチョ』(1924)、『両手に花』(1940)などがある。

[望月紀子]

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