バレット食道(読み)ばれっとしょくどう(その他表記)Barrett's esophagus

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バレット食道」の意味・わかりやすい解説

バレット食道
ばれっとしょくどう
Barrett's esophagus

食道と接合する胃の噴門部から連続して、食道の扁平(へんぺい)上皮の領域が円柱上皮に置き換わった状態。置き換わった円柱上皮をバレット粘膜という。呼称は初めて報告したイギリスの外科医Norman Barrett(1903―1979)にちなむ。胃液や十二指腸液の食道への逆流が原因の逆流性食道炎(胃食道逆流症)などで、食道粘膜に形成された潰瘍(かいよう)性病変が修復再生される過程でよくみられる。定義は国により少し異なるが、日本では2000年(平成12)に日本食道疾患研究所により定義がなされ、最短長3センチメートル以上のバレット粘膜をバレット食道、それ以外をSSBE(short segment Barrett's esophagus)としている。バレット食道の患者は欧米に多く、日本ではSSBEがよくみられる。

 バレット食道から腺癌(せんがん)が発生する頻度が高いため、食道癌前癌病変とみることができる。治療法が確立されるまでは薬物などによる対症療法しかなかったが、近年ではバレット食道の癌病変など異常部位に対して電磁コイル付きのバルーンを置き、他臓器に影響を及ぼすことなく異常細胞を焼灼(しょうしゃく)して壊死(えし)させる高周波アブレーションによる治療も試みられている。

[編集部]

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