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食道癌 ショクドウガン

デジタル大辞泉の解説

しょくどう‐がん〔シヨクダウ‐〕【食道×癌】

食道に発生する気管と接する部分や胃の入り口近くに発生することが多い。

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百科事典マイペディアの解説

食道癌【しょくどうがん】

食道粘膜に生ずるで,治療上,頸部(けいぶ)食道と胸部食道に発生するものに大別される。高齢の男子に多く,食事の際の異物感,もののつかえる感じ,圧迫感,逆行性の嚥下(えんげ)困難などの症状を呈する。
→関連項目中山恒明

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世界大百科事典 第2版の解説

しょくどうがん【食道癌 esophageal carcinoma】

食道に発生する癌腫。日本では年間約5000人が食道癌で死亡し,胃癌死亡数の約1/10である。好発年齢は50歳代から80歳代で,70~74歳が最も多く,胃癌にくらべると10歳ほど高年齢層に多発している。男女比では,約4対1で圧倒的に男性に多い。地域別では,東日本(岩手県を除く)と,和歌山県,南九州での食道癌死亡率が高い。喫煙,飲酒,熱い食事,山菜のワラビ,茶粥などが発生原因の一つと考えられており,かんきつ類,牛乳などは予防的食事といわれている。

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大辞林 第三版の解説

しょくどうがん【食道癌】

食道上皮に発生する悪性腫瘍しゆよう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

食道癌
しょくどうがん

食道腫瘍」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

食道癌
しょくどうがん
esophageal cancer

食道に発生する上皮性の悪性腫瘍(しゅよう)で、原発性と続発性に大別される。日本では食道癌のほとんどが扁平(へんぺい)上皮癌であるが、他に腺(せん)癌、腺扁平上皮癌、類基底細胞癌、粘表皮癌、腺様嚢胞(のうほう)癌、未分化癌、癌肉腫などがある。欧米では腺癌が増加傾向であり、扁平上皮癌をしのぐほどになりつつあるが、日本での腺癌の割合は少ない。
 日本における食道癌の1999年(平成11)人口10万対年齢調整罹患(りかん)率は、男性15.3、女性2.2で、男性では6番目に多い癌である。全年齢層において男性の罹患患者数は女性を上回っており、その比は約5対1、60歳代から加齢とともに罹患率は上昇し、高齢者に多い疾患である。年齢調整罹患率の年次推移では、男性はわずかに増加傾向、女性は横ばいである。2005年の食道癌による年間総死亡者数は1万1182人であり、これは悪性新生物による死亡者数の3.4%にあたる。
 食道癌の発生にはさまざまな危険因子があり、とくに喫煙、飲酒、熱い飲食物の摂取、食道アカラシア、腐食性食道炎、バレットBarrett食道(食道が胃粘膜から連続した円柱上皮により覆われた状態)などとの関連が示唆されている。喫煙者の非喫煙者に対する食道癌死亡リスクは約3倍多いとされている。また、飲酒との関係では喫煙との相互作用によるリクスの増大が報告されている。胃食道逆流症により生じるBarrett食道は腺癌発生の危険因子となる。また、胃癌や頭頸部癌の既往例での食道癌の重複にも注意が必要である。[掛川暉夫・北川雄光]

症状と診断

食道癌の臨床症状としては、食道のつかえ感(嚥下(えんげ)障害)がもっとも多く、しみる感じなどの違和感や食道痛などがみられる。腫瘍の増大により嚥下障害が悪化すると、固形物の摂取ができなくなり、体重減少や誤嚥が起こるようになる。
 診断としては、食道X線造影と内視鏡検査がもっとも重要であるが、とくに内視鏡検査は早期の食道癌を発見するうえで不可欠であり、通常観察に加えて食道ヨード染色が有用である。近年では拡大内視鏡観察や狭帯域内視鏡システム(NBI:narrow band imaging)という新しい内視鏡診断法が可能となってきている。その他の検査法として、超音波内視鏡、CT検査、MRI検査、FDG-PET検査などがあり、これらの検査を組み合わせて正確に進行度を診断することが、治療方針の決定に際して重要となる。[掛川暉夫・北川雄光]

治療法

食道癌に対して現在一般的に施行されている治療には、内視鏡的治療として内視鏡的粘膜切除術(EMR:endoscopic mucosal resection)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:endoscopic submucosal dissection)や、内視鏡下アルゴンプラズマ凝固療法(APC:algon plasma coagulation)、光線力学的治療(PDT:photodynamic therapy)などがある。外科治療としては、食道切除・再建・リンパ節郭清(かくせい)術が行われている。その他、化学療法、放射線療法、化学放射線療法、ステント挿入術などが行われている。EMRは、病変が存在する粘膜および粘膜下層を内視鏡を用いて切除する方法である。リンパ節転移がきわめて稀(まれ)な早期の食道癌が適応となる。ESDは、従来のEMRでは分割切除となりうるような広範囲におよぶ病変に対して、これを一括切除すべく開発された新しい治療法である。
 手術療法として、リンパ節転移の可能性がある症例を対象に食道切除・再建・リンパ節郭清術が行われている。おもに右開胸開腹アプローチによる食道切除術がなされている。胸腔鏡・腹腔鏡を併用した手法が開発され、傷の小さな手術として注目されている。切除した食道の代わりとなる再建臓器としては、80%の症例で胃が使用されており、その他には結腸、小腸が使われている。
 化学療法は、手術の補助療法としてあるいは放射線療法との組み合わせにおいて施行されることが多い。また、遠隔臓器転移を伴う食道癌に対しては化学療法が選択される。手術不能な患者や食道温存を希望される患者に対しては、根治的化学放射線療法が行われている。[掛川暉夫・北川雄光]

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世界大百科事典内の食道癌の言及

【手術】より

…また治療法も長足の進歩をとげ,最近では顕微鏡下の小血管吻合手術やCTの開発,CO2レーザー(ガスレーザー)の開発により,脳外科は完全に変貌し,1970年代とは比較にならぬほどの進歩をとげた。
[消化器外科の進歩]
 食道癌に対しては,日本の中山恒明のくふうにより,1940年以降外科医であればだれでも手がけることのできる手術技法が開発された。手術がむずかしいとされていた膵頭部癌に対しても,ホイップルA.O.Whippleが1935年膵頭十二指腸切除術に成功して以来,術式も種々の変遷をへて完全なものとなり,高カロリー輸液療法と相まって一般病院でも行えるようになった。…

※「食道癌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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