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胃液 イエキ

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デジタル大辞泉の解説

い‐えき〔ヰ‐〕【胃液】

胃壁から分泌される無色・無臭・強酸性の消化液。塩酸たんぱく質分解酵素のペプシンなどが含まれる。

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百科事典マイペディアの解説

胃液【いえき】

から分泌される消化液。ヒトでは,消化酵素ペプシンキモシンリパーゼと約0.5%の塩酸を含む水溶液でpH1.0〜1.5の強酸性を示す。主要な酵素はタンパク質分解酵素ペプシンで,塩酸はこれを活性化し,食物を消化しやすいようにときほぐす作用等をもつ。
→関連項目塩酸

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栄養・生化学辞典の解説

胃液

 胃腺から分泌される液で,塩酸,ペプシン(幼動物ではキモシンも)などを含み,酸性の液体.分泌は迷走神経ヒスタミンガストリンなどによって調節される.

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世界大百科事典 第2版の解説

いえき【胃液 gastric juice】

胃の粘膜にある胃腺という腺細胞から胃内腔へ分泌される液をいう。胃腺は幽門前庭部にある幽門腺,胃体部・胃穹窿(きゆうりゆう)部にある体部腺(胃底腺ともいう),噴門の近傍にある噴門腺の三つに分けられる。胃液は体部腺から分泌されるものが主体であり,体部腺の腺細胞には塩酸を分泌する壁細胞,ペプシノーゲンを分泌する主細胞,粘液を分泌する副細胞がある。幽門腺と噴門腺からは粘液が分泌される。したがって胃液のおもな成分は,塩酸(胃酸とよばれる。

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大辞林 第三版の解説

いえき【胃液】

胃から分泌される消化液。ペプシンや塩酸を含み、主にタンパク質の消化や、食物とともに胃内に入った病原菌の殺菌を行う。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

胃液
いえき

胃粘膜にある胃腺(いせん)からの分泌物をいう。胃腺の数は胃全体で約3500万といわれており、その分布する部位によって、胃底腺(いていせん)、幽門腺(ゆうもんせん)、噴門腺(ふんもんせん)とに分けられる。胃底腺は胃底と胃体部に分布し、胃の全面積の80%近い範囲に広がっていて、胃液というのは、一般にこの胃底腺からの分泌物をさしている。ここには、主細胞、旁(ぼう)細胞(壁細胞)、副細胞の3種の細胞があり、主細胞はペプシノーゲンを分泌、旁細胞は塩酸を分泌、副細胞は粘液顆粒(かりゅう)を有する。すなわち胃底腺から分泌されるいわゆる胃液は、無色透明で粘り気のある強い酸性を呈するものである。幽門腺は胃前庭部(ぜんていぶ)、幽門部に分布し、アルカリ性の分泌液、粘液を分泌する。主細胞、副細胞に似た細胞はあるが旁細胞はない。噴門腺はおもに粘液を分泌する。胃液を採取するには、鼻腔(びくう)か口より細いゴム管(胃管)を食道を経て挿入し、胃より直接採取する。[市河三太]

成分と作用

塩酸は主細胞に含まれるペプシノーゲンを活性化させ、ペプシンとし、ペプシンは酸性反応下でタンパク質を加水分解し、水に可溶性のポリペプチドにする。粘液は、機械的、化学的な刺激から胃粘膜を守る役割を果たすほか、強力な酸中和能力をもっており、胃粘膜が消化されるのを防ぐといわれている。胃液にはこれらのほかに、幼児に多く含まれる凝乳酵素があり、水素イオン濃度(pH)4~5で乳汁を凝固させ、また胃脂肪酵素はpH4~5で脂肪を分解し、脂肪酸とグリセリンに変える働きをもつ。[市河三太]

分泌の過程

胃液分泌の経過は次の三つの時期に分類される。第1期は頭相とよばれ、食物のにおいをかいだり、あるいは食物のことを想像するだけで胃液が分泌される。この分泌は主として迷走神経の興奮によるもので、酸度が高く、ペプシノーゲンが多い。第2期は胃相といわれ、食物が胃に入ると胃幽門部が伸展され、それが刺激となって、3時間ないし4時間続いて分泌がおこる。この分泌は迷走神経を介した反射によるほか、ホルモンによるものがある。このホルモンはガストリンといい、酸の分泌を増す。第3期は腸相といわれ、胃内容が十二指腸に入ると分泌がおこるが、胃液分泌の10%を占めるにすぎない。[市河三太]

分泌の調節

胃液分泌は神経性、体液性の二つによって調節されている。一般に迷走神経は分泌を促進し、交感神経は抑制に働くといわれる。しかし、精神的負担や心配、恐怖は胃液分泌を抑制するが、これらは迷走神経を介していること、また内臓神経(交感神経)刺激が胃液分泌を促進させることが知られているなど、一概に迷走神経は促進、交感神経は抑制とはいいがたい複雑な様相を呈している。一方、体液性では、胃粘膜で分泌されるガストリンが分泌促進、小腸粘膜より分泌されるセクレチンなどが分泌抑制するなど、いわゆる消化管ホルモンによって胃液分泌が調節されている。[市河三太]

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