パペエテ(その他表記)Papeete

改訂新版 世界大百科事典 「パペエテ」の意味・わかりやすい解説

パペエテ
Papeete

中部南太平洋タヒチ島の北西岸に位置する港市。タヒチを含むフランス領ポリネシア主都で,政治・経済・文化の中心地。土着ポリネシア人のほか,ヨーロッパ人や中国人も住み,人口は2万6200(2002)。市域をこえて市街地は東はピラエ,西は1960年に開設された国際空港のあるファアアまで広がっているが,この地域全体を含めれば,人口はタヒチ島の全人口11万6000の半分以上を占める。初期のヨーロッパ人航海者たちは島の北西端のマタバイ湾に投錨していたが,西風にさらされるため,年間を通じて安全なパペエテが島の中心として発展することになったもので,クルック師が最初の伝道基地を設けたのは1818年のことであった。
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百科事典マイペディア 「パペエテ」の意味・わかりやすい解説

パペエテ

南太平洋,フランス領ポリネシアソシエテ諸島の主都。パペーテとも。タヒチ島北西岸にある商業交通観光の中心。近郊に国際空港がある。太平洋核実験センター(CEP事務局所在地で,1995年,ムルロア環礁での核実験再開に際して反フランス運動が高揚した。13万1693人(2007)。

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世界大百科事典(旧版)内のパペエテの言及

【医学】より

…しかし,計測を方法として医学に導入しようとした点は注目される。イギリスのW.ハーベーは,数量的方法と帰納論理を用いて,血液が循環していることを実証した。このことを記載した《動物の心臓ならびに血液の運動に関する解剖学的論考》(《血液循環の原理》と略される。…

【血液循環】より

…成人の血液量,約5l(体重の6~8%)の大部分は心臓および血管系にあり,心臓のポンプ作用によって動脈→各臓器の毛細血管→静脈の順に流れ,再び心臓へ還流する。この血液循環の原理を明らかにしたのはW.ハーベーである(1628)。それ以前は血液が右心室から左心室へ,目に見えない隔壁を通して流れるという,ガレノスの血液学説が信じられていた。…

【循環系】より

…したがって,ここでの物質運搬は,もっぱら,この脈管系を流れる血液とリンパの両者によって営まれ,組織液が直接これに関与することはない。この脊椎動物の心臓は腸管系の血管の一部が肥大分化してできたものであるが,1628年W.ハーベーは,この心臓の拍動によって,全身の血液がつねに一定の方向に循環することをはじめて証明した。循環系の名称はこれに由来するものであるが,その後,こうした環状の走向を示す血管系に対し,リンパ系は,体中の組織間隙から起こって,しだいに合流しながら静脈系の一定の地点に流入する形をとることが知られるようになった。…

【生物学】より

…最初の本格的な動物図譜はC.vonゲスナーの《動物誌》(1581‐87)であり,一角獣などの架空の生物もまだ混在したが,キリンやサイの絵がほぼ正しく描かれている。解剖学と生理学での実証の気運も高まって,ベサリウスの《人体の構造》(1543)とか,やや遅れてW.ハーベーの《血液循環の原理》(1628)が刊行された。顕微鏡による観察ではR.フックの《ミクログラフィア》(1665)があり,A.vanレーウェンフックの活動も17世紀後半であった。…

【生命】より

…中世にはイスラム圏の学問で若干の生物研究は見られるが,生命観に関しては,アリストテレス的生命観や精気の説がもち続けられ,独特の神秘主義につらぬかれた錬金術や占星術ともいろいろの形で結合したが,生命の科学的解釈への道がとくに開かれることはなかった。
[生命機械論の成立]
 ガリレイが血液循環の発見者W.ハーベーに直接影響を及ぼしたかどうかは不明だが,ハーベー自身はアリストテレス主義者であったにもかかわらず,かれの研究にはガリレイ的方法があらわれていた。また筋運動の力学的理解を基礎づけたG.A.ボレリはガリレイの弟子であった。…

【生理学】より

…もともと〈自然学〉の意味で使われていたphysiologieを今日の生理学の意味に用いたのは,フランスの医者J.F.フェルネルがその大著のタイトルの一部に用いたのが最初(1554)とされる。近代生理学は,18世紀のW.ハーベーによる血液循環の研究に始まり,A.vonハラーその他の人々によって基本的な枠組みがつくられ,19世紀に入ると,J.ミュラーやC.ベルナールらによって実験生理学が開かれた。とくにベルナールの《実験医学序説》(1865)は今なお一般生理学の古典である。…

【床屋】より

…赤・白・青の彩色はそれぞれ動脈,包帯,静脈をあらわすという説は当たらない。動脈・静脈の学説はイギリスの王室侍医となったW.ハーベーが血液循環説を述べた名著《動物における心臓および血液の運動に関する解剖学的研究》を発表したことによるもので,1628年以後に属する。なお,理髪外科医出身の名高い外科医にA.パレがいる。…

※「パペエテ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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