ヨルダンのイェリコ北方約2kmにあるウマイヤ朝の城砦風宮殿址(一部未完成)。〈ヒシャーム宮殿〉は通称で,ヒルバ・アルマフジャルKhirba al-Mafjarとも呼ばれる。ヒシャームの治世(724-743)にその甥ワリードWalīd2世によって建造されたと考えられている。1935-48年の発掘によりその全貌が明らかにされた。遺構は2階建ての宮殿,多柱式モスク,大浴場などから構成されており,とくに舗床モザイク(文様の大半は幾何学文とアラベスク),スタッコ(人面,葡萄唐草,アカンサス,パルメットの高浮彫,等身大のカリフ像,踊り子像の丸彫),石彫,壁画(フレスコ,テンペラ)など,初期イスラム時代の最も多彩で洗練された建築装飾が重要である。
執筆者:杉村 棟
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
梅雨の季節に入ること。つゆ入り。毎年6月中旬~7月中旬の約1ヵ月間,九州から東北地方は梅雨の季節に入る。これは,北方のオホーツク海高気圧と南方の小笠原高気圧とに挟まれて,揚子江流域から九州,四国,本州...