日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒントン」の意味・わかりやすい解説
ヒントン
ひんとん
William Hinton
(1919―2004)
E・スノーやA・スメドレーと並ぶアメリカの中国革命の記録者。コーネル大学農学部卒業。1947年、国連救済復興機関のトラクター技術者として三度目の訪中の際に解放区に入り、北方大学の英語教師を務めながら土地改革にオブザーバーとして参加、名著『翻身(ほんしん/ファンシェン)――ある中国農村の革命の記録』を残した。また文化大革命後の四度目の訪中で『百日戦争――清華大学の文化大革命』を書いた。ほかに『中国文化大革命』『鉄牛(てつぎゅう)』『大逆転』などの著書がある。
[加藤祐三]
『加藤祐三他訳『翻身――ある中国農村の革命の記録』全2巻(1972・平凡社)』▽『藤村俊郎訳『中国文化大革命 歴史の転轍とその方向』(1974・平凡社)』▽『春名徹訳『百日戦争――清華大学の文化大革命』(1976・平凡社)』▽『加藤祐三・赤尾修訳『鉄牛 中国の農業革命の記録』(1976・平凡社)』▽『田口佐紀子訳『大逆転 鄧小平・農業政策の失敗』(1991・亜紀書房)』