ビデオテーク
Videotēku
1977年 11月に国立民族学博物館に世界で初めて実現したオーディオ・ビジュアル・ライブラリーの即時オンライン提供システム。ビブリオテーク,ディスコテークなどに関連させて館長の梅棹忠夫が命名した。テレビジョン端末装置から,ビデオライブラリーに収納されている番組のなかの任意の番組を5桁の数字で指示すると,5分ないし 15分の番組がただちに放映されるもので,37台の映像ブースの端末装置から同時に異なった番組を見ることができる。ビデオテークの中心部は,ビデオテープを約 1600巻格納できる自動倉庫と 30巻格納する特選プログラム用 VTRラック,ベルトコンベヤ,78台のビデオ再生装置とから成り,映像ブースからの要求に応じて,ロボットの腕がビデオテープの自動倉庫からの出し入れ,ビデオ再生装置への出し入れを行うようになっている。ビデオ再生装置と映像ブース間はビデオスイッチによって任意の再生装置間とブース間の接続が可能となった非常に柔軟なシステムである。これらすべてをミニコンピュータが制御・管理している。現在,世界中の民族関係ビデオテープが 600巻あまり実装され,見学者を楽しませている。新しい概念の博物館展示の方式として注目を浴びた。なおビデオテークには,音楽と言語だけが聞けるシステムも付属していて,約 200本のカセットテープから任意のテープを選択して3台の音響ブースで聞くことができる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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