ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファビアヌス」の意味・わかりやすい解説
ファビアヌス
Fabianus
[没]250.1.20. ローマ
第20代教皇(在位 236~250)。聖人。教皇アンテルス(在位 235~236)の後継者であり,管理能力に優れた初期キリスト教会の偉大な教皇の一人であった。ローマを 7教区に分け,それぞれに助祭を任命したとされ,またフランスに複数の教会を建てたとされる。公証人を任命して殉教者(→殉教)の功績を記録させたが,これはファビアヌスの時代にローマ・カトリック教会がより正確に記録を保存し始めたことを示している。ローマ皇帝デキウス(在位 249~251)の迫害により殉教し,聖カリクスツスの地下墓地に埋葬されたが,のちに遺体は聖セバスチアヌスの地下墓地に移され,1915年に墓が発見された。祝日は 1月20日。
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