ファビウス家(読み)ファビウスけ(その他表記)Fabius

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファビウス家」の意味・わかりやすい解説

ファビウス家
ファビウスけ
Fabius

古代ローマの有力な一族。ヘラクレスの祖と称し,ルペルカリア祭を主催した。おもな人物は次のとおり。
(1) クインツス・ファビウス・アンブスツス  Quintus Fabius Ambustus  生没年未詳 
前5~4世紀の軍人。前 391年ガリア人との抗戦の際使者となった。交渉は失敗に終り,前 390年ガリア人によりローマの町は占領された。
(2) クインツス・ファビウス・マクシムス・ルリアヌス  Quintus Fabius Maximus Rullianus  生没年未詳 
前4~3世紀の軍人,政治家。サムニウム,エトルリアと戦った。5度執政官 (コンスル ) に就任。前 304年には戸口総監 (ケンソル ) として下層市民,解放奴隷をローマ市の4トリブスに所属させる立法を行なった。
(3) ファビウス・マクシムス 
(4) クインツス・ファビウス・ピクトル  Quintus Fabius Pictor  生没年未詳 
前3世紀の歴史家。散文による最初の歴史書を著わした。ギリシア語でギリシア人に対してローマ政策の正当性を示すために書いたものらしいが散逸
(5) クインツス・ファビウス・マクシムスアエミリアヌス  Quintus Fabius Maximus Aemilianus  前 186?~前 130 
軍人,政治家。アエミリウス・パウルス家の養子となる。前 149年シチリアの法務官 (プラエトル ) ,前 145年執政官に就任。

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