エトルリア(読み)えとるりあ(英語表記)Etruria

翻訳|Etruria

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エトルリア」の意味・わかりやすい解説

エトルリア
Etruria

小アジアのリュディアに発したとも,先住民ともされるエトルリア人の居住した地域。チレニア海に面した中央イタリアの北部に位置し,北はアルノ川,南はテベレ川,東はアペニン山脈に区切られた地域の総称で,現在のトスカナ地方の北部を除いた地域に相当し,ラツィオおよびウンブリア地方の一部を含んでいる。ローマ人はツスキア Tuscia (トスカナはこれに由来する) と呼び,ギリシア人はチュレーニア Tyrrhenia (チレニア海はこれに由来する) と呼んだ。前7~6世紀にかけて繁栄し,ローマに大きな影響を与えたが前5世紀以後衰え,のちローマ領となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エトルリア」の意味・わかりやすい解説

エトルリア
えとるりあ
Etruria

イタリア中央部、ティレニア海、アルノ川、テベレ川、アペニン山脈に囲まれた地方の古名。だいたい現在のトスカナ地方にあたり、古代ローマ以前はエトルリア人の本拠地で、墓など数多くの遺跡が残る。

[編集部]

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