ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェドー」の意味・わかりやすい解説
フェドー
Feydeau, Ernest Aimé
[没]1873.10.29. パリ
フランスの小説家。早くから文学を志したが,処女詩集『国民』 Les Nationales (1844) はほとんど注目されず,以後数年考古学に親しみ,その古代への関心をきっかけにゴンクール兄弟,フローベールらと親交を結んだ。小説『ファニー』 Fanny (58) はブルジョア層からの激しい非難を浴びたが,フローベール,ジョルジュ・サンド,サント=ブーブらからは,「現代の聖書」と称賛された。以後大衆的な作風へと移り,『ダニエル』 Daniel (59) ,『シルビー』 Sylvie (61) などを残した。
フェドー
Feydeau, Georges
[没]1921.6.6. リュエーユ
フランスの劇作家。 E.A.フェドーの子で,早くから劇作に入り,25歳のとき『婦人服仕立屋』 Tailleur pour dames (1887) で成功を収めた。彼の功績は,ボードビルを文学の一ジャンルにまで高めたことで,19世紀末ブールバール劇の代表者とみなされている。そのほかに『くされ縁』 Un fil à la patte (94) ,『マキシムの女』 La Dame de chez Maxim's (99) などがある。
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