出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
フランス西部、シャラント・マリティーム県の都市。人口2万5595(1999)。シャラント川左岸にあるフランス最古の町の一つで、交通の要地として発達し、中世にはサントンジュ地方の中心都市であった。穀物、ブランデー、皮革の取引が行われ、車両工場もある。凱旋(がいせん)門、共同浴場、円形劇場など、ローマ時代の遺跡が多い。1242年ルイ9世はイギリス国王ヘンリー3世をここで破った。百年戦争では戦場となって荒らされ、宗教戦争時には新教徒(ユグノー)の拠点となり、以後衰退した。
[青木伸好]
南西太平洋、バヌアツ共和国(ニュー・ヘブリデス諸島)のエスピリツ・サント島南東岸にある都市。ルガンビルLuganvilleともいう。対岸の小島アオレAore島との間のセゴンド水道Segond Channelに面した良港で、コプラを輸出する。バヌアツでは、首都ビラ(ポート・ビラという名でも知られる)に次ぐ第二の都市である。人口1万(1996)。
[大島襄二]
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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…【徳永 宗雄】
[マラーティー文学]
インド西部マハーラーシュトラの公用語,マラーティー語による文学をいう。ヤーダバ朝,バフマニー朝から次のマラータ王国期にかけて,この地方に興隆した宗教改革運動としての〈サント(聖賢詩人)〉たちの活動の過程で多くの宗教・哲学作品が残され,これが言語としてのマラーティーの発展に資するとともに,その文学とくに韻文史の上でも重要な意味をもつ。ジュニャーネーシュワル(1271‐96)の《バガバッドギーター》の注釈書,エークナート(1533‐99?)の諸著作,トゥカーラーム(1608‐49)の信仰詩《アバング》,ラームダース(1608‐81)の《ダースボード》がその代表である。…
…西部インド,マハーラーシュトラの聖賢詩人(サントsant)の先駆者で,この地のバクティ(神への絶対帰依)思想を最初に鼓吹したといわれる。プネー(プーナ)近郊の敬虔なバラモンの家に生まれたが,父がサニャーシー(修行者)の誓いを破ったとして子どもの彼も正統派教学者からバラモンの地位を認められなかった。…
…インド西部,マハーラーシュトラの聖賢詩人(サント)の一人。シンピーshimpī(裁縫師)・カースト出身でバーガバタ派信仰を大衆の間に広める役割を果たし,中世マハーラーシュトラにおける宗教改革運動の先端を切った。…
… この語の最も古い記録は現在のカルナータカ州シュラバナベルゴーラの神像に彫られた刻文(982)とされる。後世に残る文学作品は13~18世紀の聖賢詩人(サント)たちによるものが最初で,当時の民衆語で書かれたその多くの宗教詩はこの地域の宗教改革運動に大きな役割を果たすとともに,言語としてのマラーティー語の伝播,発展を助けた。とくにジュニャーネーシュワルの《バガバッドギーター》注釈書(1290)や,ナームデーオ,トゥカーラームの信仰詩(アバング)は有名。…
※「サント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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