フォトクロミズム(英語表記)photochromism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フォトクロミズム」の意味・わかりやすい解説

フォトクロミズム
photochromism

ある種の化合物の色が,光をあてることによって可逆的に変化する現象。一般に,光照射により光化学反応(→光化学)を起こし,分子構造の変化を伴う。たとえば,トリフェニルイミダゾールの二量体の脱気したベンゼン溶液(→ベンゼン)を紫外線で照射すると,無色から赤色に変化する。これは二量体が光開裂してトリフェニルイミダゾールラジカルとなるからである。暗所では二量体を再生する。明るいところで暗色に変わるフォトクロミックガラスは,ガラス中の塩化銀が紫外線照射で塩素に分解し,銀が発色する。また暗所では再結合により再び無色の塩化銀となる。

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