ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フレデリック4世」の意味・わかりやすい解説
フレデリック4世
フレデリックよんせい
Frederik IV
[没]1730.10.12. オーデンセ
デンマーク=ノルウェー連合王国の王 (在位 1699~1730) 。クリスティアン5世の子。北方戦争の当事者の一人。スウェーデン王カルル 12世の従兄。ホルシュタイン=ゴットルプ公フリードリヒ・アドルフがスウェーデン王カルル 12世と姻戚関係をもってデンマークの脅威となったため,ロシアのピョートル (のちの大帝) およびポーランド王アウグスト2世 (兼ザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト1世) とともに対スウェーデン同盟を結び (1699) ,ホルシュタイン=ゴットルプ公に宣戦布告,ホルシュタインへ侵入した (1700.4.) 。しかしカルル 12世はコペンハーゲンを急襲,開城させたため,やむなく屈服,ホルシュタインへの野心を一時断念した (トラベンダル条約〈1700.8.〉) 。 1709年カルル 12世がポルタバの戦いでピョートルに大敗し,トルコへ亡命すると,再びスウェーデンを攻撃,スコーネ,スウェーデン領北ドイツを次々に侵し,帰国したカルルがノルウェーに侵入してからは (16) ,ノルウェー戦線でも執拗に戦い続けた。結局この戦争でデンマークは南シュレースウィヒの領有権,ホルシュタインへの宗主権を獲得 (20) 。内政においてもシェラン島王領地における農奴解放,王領地における初等学校建設など一連の改革を行なった。重商主義時代の代表的な君主の一人とされる。
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