改訂新版 世界大百科事典 「ブルギーバ」の意味・わかりやすい解説
ブルギーバ
Burgība
生没年:1903-2000
チュニジアの政治家。アラビア語ではアブー・ラキーバAbū Raqība。モナスティールに生まれ,ソルボンヌで法律を学んだ。チュニスで弁護士を開業するとともに政治活動に入り,1934年に立憲自由党(ドゥストゥール党)を結成して以来,弾圧を受けながら民族運動を指導し,56年にチュニジアの独立を達成した。同年首相に就任したが,翌57年の共和制移行とともに大統領になり現在にいたっている。ドゥストゥール党(1964年に社会主義ドゥストゥール党と改称)の党首を兼ね,権力を一身に集中しているが,外交では親西欧的穏健路線をとり,内政では経済と社会の近代化を推進した。80年から政務をムザーリ首相に任せ,87年失脚。
執筆者:宮治 一雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報