20世紀日本人名事典 「ベネディクトルース」の解説
ベネディクト ルース
Benedict Ruth Fulton
07の文化人類学者
- 国籍
- アメリカ
- 生年
- 1887年6月5日
- 没年
- 1948年9月17日
- 出生地
- ニューヨーク
- 旧姓(旧名)
- Fulton Ruth
- 学歴〔年〕
- バッサー・カレッジ〔’09年〕卒,コロンビア大学大学院修了
- 学位〔年〕
- Ph.D.〔’23年〕
- 経歴
- 1914年に結婚後、アン・シングルトンの筆名で詩作。’19年からコロンビア大学大学院でF.ボアズのもとで人類学を学ぶ。「北米における守護霊の概念」(’23年)で学位取得後ボアズの助手となり、同年コロンビア大学講師、’30年助教授を経て、’36年人類学教授。その間、北米各地のインディアンの調査に従事、’34年「文化の型」を刊行して大きな反響を呼んだ。異った文明の基礎をなしている心理学的構造を解明し、一つの文化全体を理解するための統合的な方法論を唱え、現代人類学における〈文化とパーソナリティーの問題〉の先駆となった。反ナチス運動に加わり、ナチスの人種主義への反論「人種」(’43年)などを刊行。大戦中は軍に協力し、’43〜46年情報局に勤務、ルーマニア人、タイ人、ついで日本人を対象に研究。’46年「菊と刀―日本文化の型」を発表、菊と刀を愛する日本人の行動様式を探求し日本の学界にも大きな影響を与えた。’47年アメリカ人類学会会長。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報