ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベルゴンツィ」の意味・わかりやすい解説
ベルゴンツィ
Bergonzi, Carlo
[没]2014.7.25. ミラノ
イタリアのオペラ歌手。ジュゼッペ・F.F.ベルディの作品を中心に,ベルカント唱法のテノール(→声楽)として国際的な評価を得た。チーズ職人の父親のもとで働きながら歌手を目指した。第2次世界大戦でイタリア軍に参加したが,ナチス抵抗運動で逮捕され,ドイツの収容所で 2年を過ごした。パルマ音楽院で学び,1948年にバリトン歌手としてデビューしたが,1951年にテノール歌手で再デビュー。1955年,ジャコモ・プッチーニの『外套』でアメリカ合衆国デビューを果たした。1956~83年メトロポリタン歌劇場で 300回以上舞台に立ち,1994年カーネギー・ホールで引退コンサートを行なった。得意とした役柄は,『アイーダ』のラダメス,『イル・トロバトーレ』のマンリーコ,『ラ・ボエーム』のロドルフォ,『蝶々夫人』のピンカートンなど。
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