ベルナツキー(読み)べるなつきー(その他表記)Владимир Иванович Вернадский/Vladimir Ivanovich Vernadskiy

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベルナツキー」の意味・わかりやすい解説

ベルナツキー(Vladimir Ivanovich Vernadskiy)
べるなつきー
Владимир Иванович Вернадский/Vladimir Ivanovich Vernadskiy
(1863―1945)

ロシアソ連地球化学者、鉱物学者。地球化学の開拓者の一人。ペテルブルグに生まれる。1885年同地の大学を卒業。ドイツ、フランスに遊学ののち、1890年モスクワ大学私講師、1898年教授となった。1911年ペテルブルグへ移り、1914年科学アカデミー地質鉱物博物館長。ロシア革命の時期ウクライナに住み、ついで5年間をフランスで過ごし、1923年パリ大学で地球化学を講義。1926年帰国、翌1927年科学アカデミーに生物物質部(のち地球化学分析化学研究所)を創立した。初めは鉱物の共生法則、アルミノケイ酸塩鉱物の構造など鉱物学的研究に従事したが、後半生には地球化学に力を注ぎ、これを「地殻に存在する諸原子の性質・分布・運動および発生的関係を時間―空間において研究する科学」と定義して、静的な鉱物学からはっきり区別した。彼は元素やエネルギーの循環と分布における生物の役割を重視して生物地球化学を創始し、また放射性元素の地球化学的研究を行った。古典的名著といわれる『地球化学』La Géochimie(1924)や『生物圏』Биосфера(1926)などの著作がある。

[内田正夫]


ベルナツキー(George Vernadsky)
べるなつきー
George Vernadsky
(1887―1973)

ロシア生まれのアメリカ歴史家。サンクト・ペテルブルグに生まれる。モスクワ、ペテルブルグ、ベルリンフライブルクの各大学で歴史を学び、1914年ペテルブルグ大学の私講師となる。ロシア革命後アメリカに亡命し、27年からエール大学ロシア史を講じた。ロシア史の基本的な特徴をヨーロッパアジアにまたがる平原としての「ユーラシア」という概念から説明し、『キエフ・ロシア』『モンゴルとロシア』など多くの著作がある。

[外川継男]

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