日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペイネ」の意味・わかりやすい解説
ペイネ
ぺいね
Raymond Peynet
(1908―1999)
フランスの漫画家、イラストレーター、デザイナー。パリに生まれ、同地の工芸学校に学ぶ。投稿漫画家からスタートし、1936年ごろから漫画家として活動しだす。とくに『ル・ジュナル』誌、『ル・リール』誌などで活躍、恋人たちをテーマにした詩情あふれる「愛のシリーズ」で人気を博す。日本では昭和30年代『漫画読本』誌などで盛んに紹介され有名になる。74年、フランス・イタリア合作のアニメーション映画『ペイネ・愛の世界旅行』が製作された。舞台装置の仕事も手がけた。86年(昭和61)7月には長野県軽井沢町塩沢湖レイクランド内にペイネ美術館が開館。このとき3回目の来日をした。89年(平成1)には「89海と島の博覧会ひろしま」のため、「愛と平和のモニュメント」を制作した。以後も南仏アンティーブで創作活動を続けた。
[清水 勲]
『片山透訳『ペイネの恋人たち』(1985・小学館)』