太陽系外惑星のうち、中心恒星からの軌道半径が0.1天文単位以下で、公転周期が数日と短く、かつ木星程度の質量の巨大ガス惑星。中心星からの距離が非常に近いため、表面は数百度に加熱されていると考えられ、生命の存在はあまり期待できないとされている。灼熱(しゃくねつ)巨大惑星ともよばれる。1995年のペガスス座51番星で最初にみつかった系外惑星も、木星の半分ほどの質量のホットジュピターで、軌道半径は0.05天文単位、4.2日で公転していた。この発見以来、ドップラーシフト法により、続々とホットジュピターが系外惑星として発見された。
現在の太陽系を再現すべく研究された当時の惑星形成論においては、中心星に近い軌道に岩石系惑星(地球型惑星)、少し離れて巨大ガス惑星(木星型惑星)、もっと離れて巨大氷惑星(天王星型惑星)が形成されると考えられていた。ホットジュピターやほぼ同時期にみつかったエキセントリックプラネット(離心率が大きい惑星)の発見は新たな惑星形成論の契機になった。その後、ホットジュピターやエキセントリックプラネットを説明できるように、惑星系が形成されるときにできる円盤と惑星との相互作用による惑星落下モデルなどが研究されている。
ホットジュピターでは、恒星からの強烈な加熱による惑星からの大規模な大気散逸が観測されている。また、とくに公転周期が1日未満のものを、超短周期惑星ともよぶことがある。
[編集部 2023年8月18日]
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