ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボードアン1世」の意味・わかりやすい解説
ボードアン1世
ボードアンいっせい
Baudouin I
[没]1205.4.
ラテン帝国第1代皇帝 (在位 1204~05) 。ボードアン5世の子。フランドル伯となり,イングランドのリチャード1世側につき,フランスのフィリップ2世と戦った。第4次十字軍に参加し,アレクシウス4世の要請に応じて,目的をビザンチン帝国の首都コンスタンチノープルに変え,1203年首都に傀儡 (かいらい) 政権を立てた。しかしこれが失敗すると,ベネチア共和国の援助を得て首都を占領,04年5月ラテン帝国を建国し,初代皇帝に擁立された。 05年ブルガリアの攻撃を受け,みずから軍を引連れてアドリアノープルで戦ったが,敗れ,捕われて処刑された。帝位は弟のアンリ1世が継いだ。
ボードアン1世
ボードアンいっせい
Baudouin I
[没]1993.7.31. グラナダ近郊モトリル
ベルギーの第5代国王 (在位 1951~93) 。レオポルド3世の長男で,父の退位に伴い 1951年7月 17日に即位。ドイツのベルギー占領中は一時ドイツに抑留されたほか,フランス,ポルトガル,スイスなどで亡命生活をおくった。 60年 12月 15日スペイン貴族ドモラ伯の娘ファビオラ・デ・モーラ・イ・アラゴンと結婚。 93年王妃とともに休暇を過していたスペインで急死。
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