日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボーンホルム島」の意味・わかりやすい解説
ボーンホルム島
ぼーんほるむとう
Bornholm
デンマーク領の島。スウェーデン最南の地スコーネの沖合い35キロメートルにあるバルト海上の孤島。面積588平方キロメートル、人口4万4197(2002)。フェノ・スカンジア楯状地(たてじょうち)の一部を形成し、花崗(かこう)岩、片麻(へんま)岩を中心にデンマークでは例外的な岩石島を呈し、北部海岸は断崖(だんがい)が多い。中心地はレーネRønneとネクセNeksøである。古ゲルマン民族のブルグント人の故地といわれ、スコーネとともに元来デンマーク領であった当地は、1645年スウェーデンに占領された。一時返還されたが、1658年ロスキレ条約によりスコーネとともにふたたびスウェーデン領となった。同年、住民の蜂起(ほうき)で祖国に復帰し、フレゼリク3世Frederik Ⅲ(1609―1670、在位1648~1670)に同島を捧(ささ)げ、徴税、兵役の免除を受ける特権が認められた。
[村井誠人]