日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポアンソ」の意味・わかりやすい解説
ポアンソ
ぽあんそ
Louis Poinsot
(1777―1859)
フランスの数学者。パリ生まれ。1794年理工科大学校(エコール・ポリテクニク)1期生として入学、卒業して橋梁(きょうりょう)土木学校に学び、1809年理工科大学校の解析学と力学の教師となった。1813年ラグランジュにかわって科学アカデミー数学部門の主任に選出され、1843年経度局に勤め、1846年以降議員を務めた。モンジュの影響を強く受け、オイラー、ラグランジュ、ダランベールらの解析的力学理論を幾何学的方法により表してみせたが、彼の著作『物体の回転についての新理論』(1834)がよく知られ、地球の歳差運動の優れた分析も含まれている。このほかに数論や幾何学の業績があり、正多角形や正多面体の研究はコーシーによって引き継がれた。
[高山 進]
[参照項目] |
| |