マアナゴ(読み)まあなご(その他表記)whitespotted conger

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マアナゴ」の意味・わかりやすい解説

マアナゴ
まあなご / 真穴子
whitespotted conger
[学] Conger myriaster

硬骨魚綱ウナギ目アナゴ科に属する海水魚全長90センチメートルに達し、体側には1縦列の白色点があり、その直下側線孔も白く縁どられているので、白色点が2列に並ぶ。そのようすがさお秤(ばかり)の目盛りに似ているのでハカリメともよばれる。北海道以南の沿岸にもっとも普通に産し、夜釣り、延縄(はえなわ)、底引網などで漁獲される。食用として各種の料理で賞味される(詳細は「アナゴ」の項を参照)。

[浅野博利・尼岡邦夫 2019年2月18日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マアナゴ」の意味・わかりやすい解説

マアナゴ
Conger myriaster

ウナギ目アナゴ科の海水魚。全長約 90cm。体は円筒状で細長い。体色は暗褐色で,側線の各孔に白点がある。内湾の海藻の茂った砂泥底に多く生息し,冬季深所に移動する。春から夏に産卵し,1腹の卵数は 110万~1200万粒と個体によって差がある。幼生はレプトケファルスと呼ばれ,早春に太平洋各地にみられる。鮨種,てんぷらの材料として美味。単にアナゴと呼ばれる場合が多い。北海道以南,東シナ海に分布する。

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栄養・生化学辞典 「マアナゴ」の解説

マアナゴ

 [Conger myriaster].マアナゴ科の海産魚.40cmになる.食用にする.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のマアナゴの言及

【アナゴ(穴子)】より

…卵は浮遊性で大きく,仔魚(しぎよ)はウナギのそれとよく似たレプトセファラス(葉形幼生)である。 マアナゴConger myriaster(イラスト)はアナゴ類の中の最重要種で,日本近海では北海道内浦湾以南,とくに太平洋側に多く,さらに朝鮮半島沿岸,東シナ海にわたって分布する。体は灰褐色を呈し,腹側は淡色。…

【ハモ(鱧)】より

…本州中部以南,とくに瀬戸内海,四国,九州に多いが,さらに朝鮮半島,台湾,東インド諸島,インド洋,紅海にわたって広く分布する。北海道,東北地方でハモと呼んでいるのはマアナゴ(イラスト)のことである。体は円筒形で長く,尾部は側扁する。…

※「マアナゴ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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