マキバドリ(英語表記)Sturnella; meadowlarks

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マキバドリ」の意味・わかりやすい解説

マキバドリ
Sturnella; meadowlarks

スズメ目ムクドリモドキ科マキバドリ属の鳥の総称。7種からなり,全長 19~28cmで雌雄差が大きい。雄は背面が黒や灰色で,羽毛の縁が淡い色になり模様をつくっている。胸から腹にかけて,あるいは目先は鮮やかな赤色黄色で,その範囲は種によって多少の変化がある。雌は地味で,羽色が淡く,背面の模様も薄いが,過眼線と頭央線は淡い色合いではっきりわかる。は先がとがって鋭い。カナダ南東部から南アメリカ南部まで分布している。名前のように草地農地牧草地庭園など開けた環境にすむ。おもに昆虫食で,地上で獲物をとる。繁殖期に雄は柵や低木など小高い場所でさえずるが,飛びながらさえずる種もある(→さえずり)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マキバドリ」の意味・わかりやすい解説

マキバドリ
まきばどり
meadowlark

鳥綱スズメ目ムクドリモドキ科マキバドリ属に含まれる鳥の総称。この属Sturnellaの仲間は、北アメリカから南アメリカにかけて分布し、4種が知られている。全長21~28センチメートルの中形の鳥で、背面はまだら、腹面が黄色で、胸に黒い帯がある。嘴(くちばし)は大きめで円錐(えんすい)形に鋭くとがっている。川辺の草地、牧草地、草原にみられ、地上性で昆虫を食べるが、これらの採食地は旧世界のムクドリのそれにあたる。繁殖期には強い縄張り性を示し、つがいか一夫多妻で過ごす。草むらの中に屋根のついた巣をつくる。ヒガシマキバドリS. magna、ニシマキバドリS. neglectaが北アメリカで普通にみられる。

[中村登流]

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