マクストフ・カメラ(読み)まくすとふかめら(その他表記)Makstov camera

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マクストフ・カメラ」の意味・わかりやすい解説

マクストフ・カメラ
まくすとふかめら
Makstov camera

広角カメラ(広角望遠鏡)の一種。おもに天体望遠鏡として使用される。1940年代初め、ソ連(当時)のマクストフDmitrii Dmitrievich Makustov(1896―1964)が考案した。シュミット・カメラ補正鏡のかわりにメニスカスレンズ片面凸面、反対面が凹面のレンズ)を用い、球面主鏡と組み合わせたカメラ。このカメラの球面収差補正能力はシュミット・カメラよりやや劣るが、メニスカスレンズを用いるためシュミット・カメラに比べて製作が容易という利点がある。

[大脇直明]

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改訂新版 世界大百科事典 「マクストフ・カメラ」の意味・わかりやすい解説

マクストフカメラ
Maksutov camera

球面主鏡とメニスカスレンズを組み合わせた明るい広角のカタデオプトリック光学系の一種。広角で明るい光学系としては,1930年に発明されたシュミットカメラが有名であるが,球面収差を除去するための補正板は高次の非球面で製作が容易でない。42年ころ,ソ連のマクストフDmitrii Dmitrievich Maksutov(1896-1964)は,補正板の代用として厚いメニスカスレンズを導入し,球面だけの組合せで明るい広角のカメラを実現した。厚いメニスカスレンズのガラス材の制限で口径は75cmどまりであり,口径比を極端に明るくすることができず,収差の補正もシュミットカメラに比べるとずっと見劣りがするが,東ヨーロッパの諸国天文台では盛んに使用されている。メニスカスレンズの内側の中央部をめっきして,カセグレンタイプにした光学系は鏡筒が短く便利である。
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