20世紀西洋人名事典 「マリア・G.ヨトゥニ」の解説
マリア・G. ヨトゥニ
Maria Gustava Jotuni
1880 - 1943
フィンランドの作家。
クオビオ(サヴォ説あり)生まれ。
短編集「関係」(1905年)でデビュー。次作「愛」(’07年)とともに、簡潔で含蓄の深い短文、会話体で社会、家庭の現実的問題の核心をつき、文壇に強い影響を与える。他に悲劇「古い家」(’10年)、喜劇「男の肋骨」(’14年)などの戯曲の傑作もあり、徐々にユーモラスかつ痛烈に人間の脆さを糾弾するようになる。死後刊行された晩年の作品「荒野のクリスマスの夜」(’46年)、「動揺する家」(’63年)などは心理描写に傾いてきていた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報