強勢(読み)キョウセイ

デジタル大辞泉 「強勢」の意味・読み・例文・類語

きょう‐せい〔キヤウ‐〕【強勢】

1 つよい勢い。強大な勢力。ごうせい。
「―は権利なりとの格言さえある此浮世に」〈漱石・吾輩は猫である〉
2 強さアクセントで、強めの部分。ストレス。
[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強剛・剛強・一騎当千・手ごわい・精強・多力・強烈・パワフル・強靭・精鋭・破竹の勢い

ごう‐せい〔ガウ‐〕【強勢】

《古くは「こうせい」とも》
[名・形動]
1 盛んなこと。景気がよいこと。また、そのさま。豪勢。
「遊びはあまり―な構かまえよりか小ぢんまりした方が心持がいい」〈荷風・腕くらべ〉
2 程度がはなはだしいこと。また、そのさま。豪勢。
「―に痛え剃刀かみそりだ」〈滑・膝栗毛・五〉
3 勢いが強いこと。
「なかなか―者で、つきのけはねのけ、ただいま是これへ参りまする」〈伎・毛抜〉
[副]ひじょうに。たいへん。
「―骨が折れやすが」〈魯文・安愚楽鍋〉

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精選版 日本国語大辞典 「強勢」の意味・読み・例文・類語

ごう‐せいガウ‥【強勢・豪勢・剛勢】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 古くは「こうせい」とも )
    1. ① 強く盛んな勢い。強く勢いのよいこと。また、勢いの強く盛んなさま。〔易林本節用集(1597)〕
      1. [初出の実例]「いかなるがうせいをもてきそひきたるとも、おそるる事あるべからず」(出典:こんてむつすむん地(1610)三)
    2. ② 思い通りになるさま。都合がよいさま。
      1. [初出の実例]「今夜強勢(ゴウセヒ)に船が着いた」(出典:洒落本・二日酔巵觶(1784))
    3. ③ 程度のはなはだしいさま。
      1. [初出の実例]「イヤきらなくてもごうせへにいてへかみそりだ」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)五)
    4. ④ ( 豪勢 ) ぜいたくなさま。
      1. [初出の実例]「お前なぞは其我ままが通るから豪勢(ゴウセイ)さ」(出典:にごりえ(1895)〈樋口一葉〉一)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 非常に。たいへん。
    1. [初出の実例]「あいつが背中もごうせいかたい背中だ、今にこぶしがいたくってならねへ」(出典:洒落本・駅舎三友(1779頃)出立)

きょう‐せいキャウ‥【強勢】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① つよい勢い。強力な勢力。ごうせい。
    1. [初出の実例]「如何に斯波多の強勢を恐るれは迚」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉前)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐酷吏伝〕
  3. ② ( [英語] stress の訳語 ) 強弱アクセントにおける強めの部分をいう。ストレス。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「強勢」の意味・わかりやすい解説

強勢
きょうせい
stress

言語音は音声器官の働きにより強くなったり弱くなったりするが,音声連続における強さの山を強勢 (強め,ストレス) と呼ぶ。国際音声記号では,[ˈ]で強い強め,[ˌ]で中の強めを表わす。[ˌkɑmbiˈnei∫ən] combination (組合せ) など。ただし,物理的強度と言語学的 (音声学的) 強さとは単純には一致せず,後者の物理的特性はまだ十分明らかになっていない。音調,長さ,調音の諸要因も加わっていると考えられる。英語では[ˈinkri:s] (増加) と[inˈkri:s] (ふやす) のように,同じ音素連続のうえに強勢の位置を異にするアクセントがかぶさっており,「強さアクセント」の音韻的対立がある。チェコ語,ポーランド語,フランス語などでは,それぞれ単語 (結合) の一定の音節に常に強めがあるから,音韻的対立をなさない。日本語には強さの現象はあっても,強さアクセントはない。

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普及版 字通 「強勢」の読み・字形・画数・意味

【強勢】きようせい

強い勢い。

字通「強」の項目を見る。

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世界大百科事典(旧版)内の強勢の言及

【音声学】より

…この気音を伴うものを有気音(帯気音)といい音声記号の右肩に[‘]印をつける。英語では強勢母音の前の無声閉鎖音は有気となる。pen[p‘en]。…

※「強勢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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