アルゼンチン,ウルグアイの民謡,舞曲。19世紀の後半からブエノス・アイレス,モンテビデオの周辺でしだいに盛んになったもので,キューバ起源のハバネラが同地方にもたらされ独自の発展を遂げたものと推定される。ガウチョ(牧童)たちの抒情的な歌謡として行われる一方,都会の下町に行われたものは種々の楽器の合奏による庶民的な舞曲としても発達し,後者はタンゴのおもな前身となった。いずれの場合も固有のアクセントをもつ2拍子系のリズムと,単純だが情緒的な旋律が特色である。1930年代からタンゴの音楽家たちの一部がこの形式を復活させて新曲を創作し,一方ではユパンキの作品などフォルクローレ(民謡音楽)としてのミロンガも行われつづけている。なお,20世紀初頭からスペインのフラメンコにもこの形式を採り入れた歌が行われ,〈ミロンガ・フラメンカ〉と呼ばれる。
執筆者:浜田 滋郎
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アルゼンチンの2/4拍子系の歌謡ないし舞曲。起源は、19世紀後半にキューバからもたらされた舞曲ハバネラにあるといわれている。パンパ(草原地帯)に伝わったものは、牧童の歌う叙情歌になった(たとえばアタワルパ・ユパンキの『牛車にゆられて』はこの形式によっている)。一方、ブエノス・アイレスの下町などの都市部で行われたものは、力強いリズムと速いテンポをもった舞曲として発達し、タンゴの誕生にも大いにかかわった。都市部のミロンガは一時廃れかかったが、1930年代にタンゴのレパートリーに組み込まれてリバイバルし、『悲しきミロンガ』『夜のミロンガ』などの名曲も生まれた。
[田井竜一]
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