四分(読み)シブ

デジタル大辞泉 「四分」の意味・読み・例文・類語

し‐ぶ【四分】

10分の4。4割。また、100分の4。よんぶ。
しぶん(四分)」に同じ。
律令制で、公廨稲くがいとう配分のとき、次官すけが受けた4割の配分率。

し‐ぶん【四分】

[名](スル)四つに分けること。また、四つに分かれること。「りんご四分する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「四分」の意味・読み・例文・類語

し‐ぶん【四分】

[1] 〘名〙
① (━する) 四つにわけること。また、四つにわかれること。転じて、ばらばらにわかれること。
※菅家後集(903頃)冬日感庭前紅葉示秀才淳茂「孤立如衣錦客、四分疑散花僧
史記抄(1477)一九「其時は天下を四分しての一なり」 〔春秋左伝‐昭公五年〕
② 「しゅぶん(衆分)」の変化した語。
随筆飛鳥川(1810)「昔四分の座頭袴を着し、腰板へ白き紙を張しも」
③ 仏語。法相宗の系統で、認識の成立を四つの側面において捉えたもの。
※法相二巻抄(1242か)上「四分と申は、相分・見分・自証分・証自証分なり。眼識にも此四分あり。耳識にも此四分あり」
④ 編集・校正用語で、活字一字分の四分の一の長さをいう。〔造本と印刷(1948)〕
※性霊集‐二(835頃)日本国学法弟子苾蒭空海撰文「始則。四分秉法。後則。三密灌頂」

し‐ぶ【四分】

〘名〙
① 十分の四。
令制で、諸国公廨(くがい)を配分する時の次官(すけ)の配分率。公廨は出挙の利稲で、国司俸給となっていた。四分は配分率と定員を合算した数に対する割合合計が二五分であれば二十五分の四、二三分であれば二十三分の四の受取率となる意。
続日本紀‐天平宝字元年(757)一〇月乙卯「凡国司処分公廨式者、〈略〉其法者長官六分、次官四分、判官三分、主典二分、史生一分」

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