ムコ多糖類(読み)ムコたとうるい(英語表記)mucopolysaccharide

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムコ多糖類」の意味・わかりやすい解説

ムコ多糖類
ムコたとうるい
mucopolysaccharide

多糖類またはその誘導体と蛋白質との結合物質。ムコは「粘液性」という意味で,生体の運動を円滑にさせ,また細胞や組織の表面をなめらかにおおって,環境に対して保護作用をする。そのなかには,軟骨の主成分で皮膚や肉芽などにも広く存在し,結合組織の弾力の原因となるコンドロイチン硫酸肺臓肝臓などの毛細血管の壁に近い細胞に存在し,血液凝固を阻止しているヘパリン,胃粘膜や角膜にあるムコイチン硫酸,関節の滑液にあるヒアルロン酸など,生理的に重要な意義をもつ数多くの物質が含まれている。主たる構成単位の一つはヘキソサミンやその硫酸誘導体である。

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