モンカルム(英語表記)Montcalm (de Saint-Véran), (Louis Joseph de Montcalm-Grozon), Marquis de

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンカルム」の意味・わかりやすい解説

モンカルム
Montcalm (de Saint-Véran), (Louis Joseph de Montcalm-Grozon), Marquis de

[生]1712.2.28. ニーム近郊
[没]1759.9.14. ケベック
フランス軍人。 15歳で入隊し,ポーランド継承戦争 (1733~38) に初めて参戦,次いでオーストリア継承戦争 (40~48) で活躍。 1756年七年戦争が起るとカナダのフランス軍指揮官となり,ケベックに着任,もちまえの大胆な行動を生かしてオスウィーゴ要塞とウィリアム・ヘンリー要塞を攻略し,イギリス軍を破った。 58年タイコンデロガ要塞を少数軍勢死守,イギリス軍に大損害を与えたが,宮廷援軍を送らず,ついに 59年 J.ウルフ将軍の攻撃を受けてケベックは陥落,モンカルムは戦死した。これによりアメリカにおけるフランスの支配権は失われた。 (→フレンチ・アンド・インディアン戦争 )  

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改訂新版 世界大百科事典 「モンカルム」の意味・わかりやすい解説

モンカルム
Louis-Joseph de Montcalm-Grozon, Marquis de Montcalm
生没年:1712-59

フランスの軍人。貴族の家に生まれ,1721年に軍隊に入る。56年フランス領北アメリカ(カナダ)へ派遣され,58年フランス軍総司令官に就任。イギリスとのフレンチ・インディアン戦争初期には軍功をたてるが,北アメリカ大陸のフランスの運命を決した59年9月13日,ケベック市郊外のアブラハム高原の戦で,J.ウルフ将軍の率いるイギリス軍に敗北し,自身はケベックの降伏を知る前に戦死。
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