ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンテフィオーリ」の意味・わかりやすい解説
モンテフィオーリ
Montefiore, Claude Joseph Goldsmid
[没]1938.7.9. ロンドン
イギリスのユダヤ教指導者。新約聖書を研究し,キリスト教学界にユダヤ人研究者として学問的影響を与えた最初の人物。オックスフォード大学で古典学を学び,ベルリンでユダヤ教典研究の講座を聴講。ユダヤ人に対する博愛主義運動とユダヤ教思想の研究に生涯をかけ,ことに改革派ユダヤ教 (イギリスでは自由ユダヤ教) の組織化と運動に努力。 1902年ユダヤ人宗教同盟の設立に積極的な役割を果した。その後 26年各種の改革団体,自由主義的な団体によって進歩的ユダヤ教世界協会が設立されたが,ドイツのレオ・ベックとともにその指導者となった。主著『自由ユダヤ教』 Liberal Judaism (1903) 。
モンテフィオーリ
Montefiore, Sir Moses Haim
[没]1885.7.28. ケント,ラムズケート近郊
イギリスのユダヤ人博愛主義者。イタリア生れでロンドンの株式市場で資産を得た。 1824年以後各地でユダヤ人の救済活動に尽力。 27~75年しばしばパレスチナ地方におもむき,この間 55年にエルサレムに救貧院を設立。 75年最終的に聖地パレスチナを旅したのちイーストクリフロッジの自宅に隠棲し,ユダヤ教思想,教義の研究に力を注いだ。
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