やか(読み)ヤカ

デジタル大辞泉 「やか」の意味・読み・例文・類語

や‐か

[接尾]名詞形容詞語幹擬声語・擬態語など、状態を表す語に付いて形容動詞の語幹をつくる。いかにもそのようなようすである、いかにもそのような感じがする、という意を表す。「はなやか」「しめやか」「おとなしやか」「きらびやか

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「やか」の意味・読み・例文・類語

や‐か

〘接尾〙 (接尾語「や」と「か」とを重ねたもの) 名詞、形容詞語幹、擬声語など、状態を表わすことばに付いて、形容動詞語幹を構成する。それ自体ではないがそれに近いこと、その状態そのままではないがそれに近い状態であることを表わす。いかにも…である感じがするさま。「はなやか」「きわやか」「あざやか」「おだやか」「こまやか」「ささやか」など。
源氏(1001‐14頃)桐壺「いと匂ひやかに、うつくしげなる人の、いたう面痩せて」
[語誌](1)本来「らか」とは意味・用法が異なっていたとされ、「やか」は「らか」より心理的・主観的で、対象との距離を置いて、対象からうける感じを示し、「らか」はその状態を示すといわれる。
(2)中古中期以降、「やか」と「らか」の区別が明瞭でなくなったが、「やか」の方が多く使われた。

や‐か ‥くゎ

感動蹴鞠(けまり)で鞠を請うのにいうかけ声。
古今著聞集(1254)一一「鞠を請にはやくゎといひ」

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