普及版 字通 の解説
9画
(異体字)
13画
[字訓] わざわい・まがごと
[説文解字]
[字形] 形声
正字はに作り、(よう)声。〔説文〕一上に「地、物に反するをと爲すなり」という。〔左伝、宣十五年〕「天、時に反するを災ひと爲し、地、物に反するを妖と爲す」とあるのによる。字は妖を用いることが多い。〔書、五行志中之上〕に、「そ艸木の、之れを妖と謂ふ」との字形によって説くが、は巫女が手をあげて舞い、夭屈して祈る形で艸に従う字ではない。虫部十三上の(げつ)字条に「衣・歌謠・艸木の怪、之れをと謂ふ」とあって艸木に限らず、すべて奇邪のものは妖とされた。〔楚辞、天問〕に「妖夫曳衒(えいげん)す」とは、神がかりの状態となって、奇語を発することをいう。
[訓義]
1. わざわい、まがごと。
2. あやしい。
[語系]
()・夭・妖yは同声。みな夭(よう)の声義を承け、巫舞によって呪儀を行うことをいう。
[熟語]
訛▶・怪▶・姫▶・凶▶・▶・言▶・災▶・辞▶・祥▶・▶・鳥▶・氛▶・変▶・惑▶
11画
(異体字)
15画
[字訓] わざわい・まがごと
[字形] 形声
声符は夭(よう)。夭は巫女が舞って呪儀をなすことをいう。〔玉〕に「災なり。功言の皃なり」とあり、言は妖言、呪詛的なことばをいう。わが国では「およずれ」という。
[訓義]
1. わざわい。
2. まがごと、およずれ。
3. たくみにいう、たばかる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 タハゴト・オモシロシ 〔字鏡集〕 オモシロシ・コトナス・タハゴト・ワザハイ
[語系]
・夭・・妖yは同声。幼yuは声近く、身を拗屈(ようくつ)することをいう。夭は拗屈して巫女が舞う姿、手をあげて舞うを(しよう)といい、笑の初文である。を略して、を用いることがある。
[熟語]
悪▶・訛▶・怪▶・言▶・辞▶・祥▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報