ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルーパート」の意味・わかりやすい解説
ルーパート
Rupert, Prince
[没]1682.11.29. ロンドン
ドイツの王子でイギリスで活躍した軍人。清教徒革命における国王軍の指揮官。ファルツ選帝侯 (ボヘミア王) フリードリヒ5世とイングランド王のジェームズ1世の娘エリザベスの3男。チャールズ1世の甥。三十年戦争の混乱でボヘミアを追われてオランダで育ち,オランニェ公の親衛隊に加わり三十年戦争を経験。 1642年イギリスで清教徒革命が勃発すると,叔父を助けるためイギリスに渡り,国王軍騎兵司令官として活躍。 44年国王軍総司令官,カンバーランド伯に叙せられたが,翌年ブリストルの敗戦の責めを問われて解任。以後フランスに渡り国王軍および国王海軍を指揮。 60年王政復古でイギリスに戻り,海軍の再建に尽力し,イギリス=オランダ戦争を指揮。余生は銅版術と科学研究に従事した。
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