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…この対物レンズと接眼レンズ両者の組合せによって形成されるいわゆる複式顕微鏡は,オランダの眼鏡師ヤンセン父子(Hans JanssenおよびZacharias Janssen)によって1590年から1609年ころにかけて発明されたといわれ,この複式顕微鏡が今日のすべての顕微鏡の基本的構成となっている。これに対して,1個あるいは数枚の組合せであっても,単一の凸レンズによって物体を拡大して見るいわゆる虫眼鏡などのルーペ形式のものを単式顕微鏡という場合もある。しかし,ルーペ形式のもので倍率を上げるためには,短い焦点距離の凸レンズによって拡大された虚像を明視の距離に作らねばならず,高倍率化とともにレンズと試料が人間の目にひじょうに接近せざるを得ないこと,視野がせまくなることなどの原理的難点のために限界がある。…
…
【レンズの種類】
[拡大鏡と接眼レンズ]
焦点距離の短い凸レンズによって小物体の拡大した虚像を作り目で観察する。これを拡大鏡またはルーペという。拡大率は1+250/f′で与えられる(f′の単位はmm)。…
※「ルーペ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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