日本大百科全書(ニッポニカ) 「レシミャン」の意味・わかりやすい解説
レシミャン
れしみゃん
Bolesław Leśmian
(1878―1937)
ポーランドの詩人、小説家、随筆家。本名レスマンLesman。ワルシャワの中流ユダヤ知識人の家庭に生まれる。幼少期をウクライナで過ごし、キエフ(現、キーウ)のギムナジウムで法律を学ぶ。1900年前後から詩を発表し始め、一方ワルシャワの芸術劇場の創立者の1人として舞台監督も務めた。ポーランド・モダニズム芸術運動「若きポーランド」の影響を受けながら、独自のスタイルと詩的境地を完成させ、近代ヨーロッパ文学を代表する詩人にあげられる。詩集『分れ道の果樹園』(1912)、『牧場』(1920)、『森の出来事』(1938)、童話風散文『ゴマ伝説』(1913)などがある。
[吉上昭三]