草野(読み)そうや

精選版 日本国語大辞典 「草野」の意味・読み・例文・類語

そう‐やサウ‥【草野】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 草が生えている野原草原。〔広益熟字典(1874)〕 〔嵆康‐与山巨源絶交書〕
  3. 田舎の土地。中央から離れた場所。また、公(おおやけ)でない私的な場所。
    1. [初出の実例]「これ古にいはゆる草野の会也。されば、此所にて用ひられむ所はしかるべからず」(出典:随筆・折たく柴の記(1716頃)中)
    2. [その他の文献]〔杜預‐挙賢良方正表〕
  4. いやしくて礼節・教養がないこと。〔韓非子説難

くさ‐の【草野】

  1. 〘 名詞 〙 草の生えている野。草ぶかい野。
    1. [初出の実例]「朝日さす草ののもとに家居してすはへする日はことに悲しも」(出典:馬内侍集(11C前))

くさの【草野】

  1. 姓氏一つ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「草野」の意味・わかりやすい解説

草野
くさの

福岡県久留米市(くるめし)東部にある旧宿場、市場町。久大(きゅうだい)本線が通じる。日田街道(ひたかいどう)の宿場町、市場町として発達したが、国道210号が町外れを通過したために衰退し、現在はミカンカキなどの果樹栽培を中心とした農業が行われる。条里制遺構があり、専念(せんねん)寺、千光(せんこう)寺などの古寺がある。

[石黒正紀]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「草野」の意味・わかりやすい解説

草野
くさの

福岡県南西部,久留米市南東の旧町域。水縄山地北麓に位置する。 1960年久留米市に編入日田への街道沿いの宿場町,市場町として発展した。周囲は米作のほか,モモ,カキ,ナシの果樹や植木,苗木の生産が行なわれる。山麓には古墳,古寺のほか,国指定史跡の下馬場古墳がある。

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普及版 字通 「草野」の読み・字形・画数・意味

【草野】そうや

いなか。

字通「草」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の草野の言及

【飯舘[村]】より

…近世は相馬藩領山中郷と呼ばれ,飯樋には藩の陣屋が置かれた。現在の中心集落草野は浜通りと中通りを結ぶ交通の要地にあり,近世には問屋場が置かれ,物資の集散,人馬の継立てでにぎわった。古くから馬産が盛んで草野,飯樋には馬市が立ったが,第2次世界大戦後衰退し,近年は肉牛,乳牛の飼育に変わった。…

※「草野」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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