レーム事件(読み)レームじけん(英語表記)Röhm Affäre

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レーム事件」の意味・わかりやすい解説

レーム事件
レームじけん
Röhm Affäre

1934年6月 30日,A.ヒトラーSA (ナチス突撃隊) 隊長 E.レームなど党内の反ヒトラー分子,左派分子を粛清した事件。政権を掌握したヒトラーは軍部資本家階級の協力を得るため,党の擬似軍隊組織 SAの改革と元ナチス指導者 G.シュトラッサーら左派分子の一掃が必要であると考え,H.ゲーリング,H.ヒムラーらの協力を得てドイツ各地で一斉に処刑,暗殺した。これによってヒトラーに次ぐ実力をもっていたレームは排除され,ヒトラーの地位は確立された。「ナチス第二革命」とも「六月三十日事件」ともいわれる。

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