ロケア(英語表記)Rochea coccinea DC.

デジタル大辞泉 「ロケア」の意味・読み・例文・類語

ロケア(〈ラテン〉Rochea)

ベンケイソウ科多肉植物南アフリカ原産。植物体は小さな柱状になる。

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改訂新版 世界大百科事典 「ロケア」の意味・わかりやすい解説

ロケア
Rochea coccinea DC.

南アフリカ原産のベンケイソウ科の多年生多肉植物で,鉢植え花卉(かき)として花屋の店頭に並ぶ。クラッスラ亜科に所属するか,クラッスラ属とは花筒が著しく長い点で区別される。高さ30~60cmで,十分生長すると茎は分枝し,低木状になる。葉は十字対生し,長卵円形で,葉辺は柔らかい短毛が取りまき,長さ2.5~4cmで基部は少し合着する。春から夏にかけて,茎頂に緋色の花を多数密生する。花は長さ4~6cmで,下半分は合着し,花弁は5枚,おしべは5本。白花および赤と白の2色になる品種もある。ロケア属Rocheaには他に花が白色で少数のロケア・ヤスミネアR.jasminea(Sims)DC.や花が黄色あるいは桃色のロケア・オドラティッシマR.odoratissima(Andr.)DC.などがある。排水のよい用土に植え,夏の高温多湿と冬の氷点下の温度を避ける。繁殖は実生か挿芽による。4月に細かい川砂に,覆土しないでまき,2度移植すると,翌春開花する。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロケア」の意味・わかりやすい解説

ロケア
Rochea coccinea

ベンケイソウ科ロケア属の総称で,南アフリカに4種が分布する半低木状の多年草であるが,園芸上は普通,ロケア・コッキネアをさす。草丈は 30~60cm。倒卵形の葉が十字対生し,茎頂に集散花序を形成する。花冠は高盆形で5裂し,長さ約 4cmで弁先は外側に広がる。花色は緋赤色。鉢植えで流通する。寒さや高温多湿に弱い。夏は半日陰でなるべく涼しく管理し,冬期は5℃以上に保つのがよい。

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世界大百科事典(旧版)内のロケアの言及

【ベンケイソウ】より

…代表属のクラッスラ属Crassulaは200種あり,カゲツ(花月)C.portulacea Lam.(南アフリカ原産)は〈金の成る木〉の名称で近年出回っている。ほかにロケア属Rocheaを含む。コチレドン亜科はおもにアフリカ南部に分布し,花は花弁が筒状や鐘状に合着し,5数性でおしべは10本。…

※「ロケア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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