ワッハ(その他表記)Wach, Joachim

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワッハ」の意味・わかりやすい解説

ワッハ
Wach, Joachim

[生]1898.1.25. シェムニッツ
[没]1955.8.27. スイス,オルセリナ
アメリカの宗教学者。ドイツに生れ,ライプチヒ大学宗教史私講師 (1922) ,同大学教授 (27) となり,19世紀解釈学史に関する大部書物『理解』 Das Verstehen (3巻,33) を出したが,その後アメリカに渡り (35) ,プロビデンスブラウン大学教授 (35) およびシカゴ大学神学部の宗教学と宗教史教授となる (37) 。宗教を比較的,現象学的,心理学的に考察する方法を主張。彼の研究は,宗教学および宗教体験の方法論的基礎づけおよび宗教社会学に向けられている。主著"Sociology of Religion" (44) ,"Types of Religious Experience-Christian and Non-Christian" (51) ,"The Comparative Study of Religions" (58) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワッハ」の意味・わかりやすい解説

ワッハ
わっは
Joachim Wach
(1898―1955)

ドイツ生まれの宗教学者。ライプツィヒハイデルベルク大学などに学ぶ。トレルチハルナックゼーデルブロム、M・ウェーバー、R・オットーらの影響を受け、ライプツィヒ、ブラウン、シカゴ大学の教授を歴任した。諸宗教の体系的理解に努め、解釈学に基づく宗教理解のみでなく、宗教経験とその表現分野(知的・実践的・社会学的)の連関構造を類型論的に研究した。『理解』Das Verstehen3巻(1926~1933)、『比較宗教学The Comparative Study of Religions(1958)をはじめ、数多くの著書がある。

[平井直房 2016年10月19日]

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