ワルグラ(その他表記)Ouargla

デジタル大辞泉 「ワルグラ」の意味・読み・例文・類語

ワルグラ(Ouargla)

アルジェリア東部、サハラ砂漠にあるオアシス都市。10世紀に建設。フランス植民地時代、同地方の支配拠点となった。ナツメヤシ穀物柑橘かんきつ類の生産が盛ん。産油地ハッシメサウド近い

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改訂新版 世界大百科事典 「ワルグラ」の意味・わかりやすい解説

ワルグラ
Ouargla

アルジェリアのサハラ砂漠東部にあるオアシス都市。人口13万9381(1998)。アラビア語Warqala。地下水豊富なミヤの谷にあり,10世紀に開かれた。良質のナツメヤシ50万本をはじめ果物,穀物,野菜が栽培されている。東部オアシスの交通の要衝で,フランス植民地時代は地方支配の拠点であった。独立後もワルグラ県の県庁が置かれ,ハシ・メサウド油田にも近く,人口は著しく増しており,近代的な建物もふえている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワルグラ」の意味・わかりやすい解説

ワルグラ
Ouargla

アルジェリア南東部,サハラ砂漠の東半分を占めるワルグラ県の県都。首都アルジェ南方約 480kmに位置するオアシスの町。砂漠交通の中心にあるため,サハラ砂漠最古の町の一つで,10世紀にはイスラム教の異端イバード派が,11世紀にはベルベル人とブラックアフリカ人が占拠。 1872~1962年フランスが領有,その行政中心地となる。現在の町はリュート砦の南に 28年以降建てられたもの。5つのオアシスから成るが,深い掘抜き井戸が 56年に完成して以来,地下水で灌漑されたヤシ園,果樹園,菜園が拡大した。周囲には遊牧民シャアンバ族が住むが,最近では石油基地ハシメサウドに近いため人口が増加した。暑さと略奪にそなえて屋内道で結ばれた旧市街の中心部では,家畜絨毯籠細工などが取引される。サハラ博物館がある。人口8万 1721 (1987推計) 。

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世界大百科事典(旧版)内のワルグラの言及

【マグリブ】より

…地中海とブラック・アフリカ世界との間には,サハラを縦断する何本かのオアシス・ルートが走っていた。トレムセンやフェス,マラケシュなどからシジルマーサSijilmāsaを経て南下するもの,ビジャヤやチュニスからガルダイアおよびアイン・サラーフ‘Ayn Ṣalāḥを経て南下するもの,ガベスやトリポリからガダメス(グダーミスGhudāmis)やワルグラ(ワールカラーンWārqalān)を経て南下するものなどの商業路を通じ,サハラ以南の地からは,金,奴隷,象牙,麝香(じやこう)などの香料類などが運ばれ,北方からは,塩,毛織物,紙,書物,武器,馬などが運ばれた。このサハラ交易は,ラクダによるキャラバン隊によって行われたが,サハラ遊牧民の中には,その運搬や護衛の任にあたったり,それを略奪の対象としたり,あるいは自らキャラバン隊を編成したりして,莫大な利益をあげるものがいた。…

※「ワルグラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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