絨毯(読み)じゅうたん

百科事典マイペディアの解説

絨毯【じゅうたん】

毛氈(もうせん)や,毛織物・布による敷物の総称。緞とも。一般に一反巻をカーペット,一枚ものをラッグあるいは緞通(だんつう)という。古くから西アジアや中央アジアでは手織りの絨毯が作られてきた。生地となる経(たて)糸と緯(よこ)糸のほかに,別の色糸を用いて経糸に一目一目結びつける。その先端を切ってけば状に立毛文様を織り出す。ほとんどが羊毛で作られるが,ペルシア絨毯の高級品には絹が使われる。日本の鍋島緞通などは綿製品である。19世紀以後,先進諸国では機械製が主流となり,表面をパイル織にしたブラッセル・カーペット,その輪奈(わな)を切り離し起毛状の形にしたウィルトン・カーペットが代表的。最近は繊維を機械で配列し接着剤で基布に付着させるものなども作られている。

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世界大百科事典 第2版の解説

じゅうたん【絨毯】

カーペットcarpet,ラッグrugとも呼ばれるが,これらは広く敷物に使われる織物一般をさし,絨毯はとくにパイルpile(添毛)組織による敷物をいう(輪奈(わな)織)。絨緞とも書く。19世紀以降先進諸国では機械製が主流となったが,それ以前,および現在でも,西アジア,中央アジア,中国などでは膨大な時間を要する手結びの絨毯が織り続けられてきた。地の平組織を作る経糸(たていと)とよこ糸(緯糸(ぬきいと))のほかに,経糸に一目一目色糸(パイル糸)を結びその先を切ってけば状に立毛し,文様を織り出すもので,糸の材料,結び方,織機,文様など,産地ごとに特色が見られる。

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世界大百科事典内の絨毯の言及

【イスラム美術】より

…イスラム美術は,西アジア,北アフリカをおもな舞台として広くイスラム世界で,7世紀から,その独自性が失われていく18世紀ころまでの約1200年間につくられた建築,絵画,工芸を指していう。しかし,その内容が聖俗両面にわたっているため,たとえイスラムの発展と歩みを共にしたとはいえ,キリスト教美術や仏教美術などと同列に置いて考えることはできない。 イスラム美術は,ササン朝ペルシア(ササン朝美術),古代地中海世界などの美術を母胎として出発し,征服地の土着的伝統を吸収しながら,独自の様式を確立した。…

【室内装飾】より

…メーン・テーブルを壁炉の前に設け,主客が食卓に向かってきちんと腰をかける風習は,中世になってからのことである。 床に色の美しい絨毯(じゆうたん)を敷いて室内の気分を魅力的にすることは,アラビア人の遊牧生活からはじまったのではないかと思われる。絨毯工芸を発達させ,その使用を日常生活の必需品としたのはイスラム教徒であった。…

※「絨毯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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